tel.048-862-2757
診療時間
平日 9:00~12:00/17:00~19:00
休診日
水曜日、土曜午後、日曜午後
お問い合わせ

漢方

漢方診療について

西洋薬の多くは、1つの病状や症状に対して薬効が得られる1つの物質を使用し、作られています。そのため、「●●を下げる薬、○○を抑える薬、▲▲を守る薬」など、1つの病気に対して複数のお薬が処方されるケースがままあります。
一方、漢方薬は数種類の生薬を組み合わせて作られており、体質や性格の違いから、同じ病気や症状であっても、有効に作用する漢方薬が異なる(同病異治)ことが特徴です。逆を返せば、異なる病気や症状に対して、同じひとつの漢方薬を用いた治療(異病同治)も可能です。
漢方薬に含まれる多数の微量成分が、何らかの原因で乱れたホメオスタシス(生体恒常性システム)を正常化させます。それにより、体質を根本から改善でき、免疫力や自然治癒力の向上などにつながるのです。
漢方薬を用いる治療は選択肢が幅広く、その子の体にとって本当に必要なことを考えた治療の実現が期待できます。

漢方薬とは

漢方薬は東洋医学の知識を利用して、複数の「生薬」を組み合わせて作ることが一般的です。「生薬」とは自然界に存在する植物や貝殻、動物や鉱物に由来するもので、化学的なものではありません。東洋医学は体質や症状を踏まえて処方を行う「証」という方法を重視しているので、同じ疾患でも相手によって処方が異なることがあります。また漢方は「にがい」という印象があるようですが、錠剤にするなどのみやすい工夫もしています。

漢方薬のメリットと副作用

  • メリット

    漢方薬の原料となる生薬は、自然由来の素材のみが使われています。
    あまり知られていないのですが、漢方薬と西洋薬を用いると、西洋薬の服薬量を減らせる可能性があります。これにより、体にかかる負担や副作用を抑えた治療につながります。  また、手術などの負担がかかる治療後は、気が消耗している場合が多く、漢方薬を飲んでいただくことで体力の向上や治癒の促進も期待できます。

  • 副作用

    「漢方薬には副作用が無い」というイメージがあるようですが、全く無いわけではありません。とはいえ、西洋医学のお薬に比べると、副作用が非常に軽く、少ないことは事実です。
    イメージとしては、牛乳や蕎麦に対するアレルギーが出るのと同じ程度、漢方薬が合わないケースも見られます。使用後に下痢や吐き気があったり、元気や食欲が減ったりしているようであれば、早急にご相談ください。

せじま動物病院の漢方診療

当院の漢方診療では、株式会社ツムラや小太郎漢方製薬株式会社のエキス剤、ペット用の漢方サプリを用いております。特にエキス剤は人間用として医療グレードが高く、良質な生薬から作られていることが特徴です。
漢方薬は基本となる数種類をベースに、その子の体質や悩んでいる症状に合わせて処方いたします。また、漢方だけで補いきれない不調に対しては、サプリメントを使用するなど、その子の現状に最適な治療の提供に努めております。
「体力が落ちている子」「体の火照りや冷えがある子」「咳や下痢が続いている子」など、あらゆる症状に漢方が有効に作用する可能性がありますので、ぜひ一度ご検討ください。

一般的な漢方薬

  • 急性胃腸炎:五苓散
  • 腹痛:小建中湯、詳細桂枝湯、芍薬甘草湯
  • 食欲不振:六君子湯、補中益気湯
  • 逆流感・胸やけ:半夏瀉心湯
  • 喉のつかえ感:半夏厚朴湯
  • 虚弱者の慢性下痢:真武湯
  • 吐き気・めまい:五苓散
ページトップへ