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レーザー治療

レーザー治療について

外科治療の多くは麻酔を使用しますが、基本的に全身麻酔となるため、ワンちゃんやネコちゃんたちの体にかかる負担が大きいことが悩みでした。
そのような心配を解決するのが、レーザー治療です。専用の機器が発するレーザーの光や熱エネルギーを利用し、イボの除去や表皮にできた腫瘍などの治療が可能となります。
麻酔を使用せず、痛みや負担の少ない治療の実現が期待でき、傷口はレーザーによりすぐに熱凝固されるため、出血量が少なく治癒も比較的早いこともメリットとなります。
今後は、正常細胞と腫瘍細胞の死滅する温度差を利用し、腫瘍の範囲を小さくする「レーザーサーミア」と治療にも取り組んでまいります。

簡単な体表腫瘤(いぼ)の除去

動物にも体表に腫瘤(いぼ)が出ることは多く、ご来院される方の主訴の中でも珍しいものではありません。腫瘤にも良性と悪性のものが存在し、悪性の腫瘤はいわゆる「皮膚がん」となるので、抗がん剤を投与したり、手術で摘出したりすることもあります。一方、良性であれば比較的軽い処置で済むことが多く、麻酔も不要なケースもあります。また、軽度の腫瘤にはレーザー治療で蒸散させる方法もあります。レーザーなら痛みも少なく、麻酔も不要なことが多いのでペットへの負担を軽減できます。治療は数回に分けますが、確実な効果が得られるメリットがあります。

腫瘍治療

腫瘍(がん)に対しての代表的な治療には、抗がん剤の投与や手術、放射線治療の3種類があります。とはいえ、上記は代表的なものであって、近年はレーザーを使った治療も数多く実施されています。レーザーは特定の波長で患部に照射することで、がん細胞を壊死に導くことができます。体の表面だけでなく、内臓を含む全身に利用できるという大きなメリットもあります。体内に使用する際は抗がん剤や外科手術の方が効果は大きいですが、動物の身体へのトータル的なダメージを考えるとレーザーが有効と考えるケースも少なくありません。レーザー治療で感知できない症例もありますが、がんの症状を抑えることに加えて疼痛緩和も期待できるなど利点が豊富です。

半導体レーザーによる癌治療

  • 高齢化で全身麻酔に堪えられない
  • 飼い主様が副作用に対して大きな不安を持っている
  • 地域的に放射線治療の設備が近隣に無い
  • 治療費の問題、など

腫瘍の3大治療を提供できない場合、根治を最終目標とするのではなく、癌と上手に付き合いながら、飼い主様がペットと充実した日々を送ることを目的として、レーザーによる治療を選択することが考えられます。

レーザーサーミア

「レーザーサーミア」は、専用のプローブを使ってレーザー光を拡散させる機能を持っており、腫瘍の中心部を42℃程度に加温することができます。通常細胞は44℃を超えるとダメージを受けますが、がん細胞はそれ以下の温度で生存率を低下させるという特徴を利用した治療です。
また、がん細胞に直接働きかけるだけでなく、40℃以下の設定で使用すれば、適切な温度によって動物の免疫力を向上し、腫瘍栄養血管新生を抑え込む治療(マイルドレーザーサーミア)という利用方法もあります。

腫瘍に対しては外科手術という選択肢もありますが、疾患の進み具合や患部の状態、動物の体調などを踏まえると手術が難しい場合もあります。そんな時レーザーサーミアを使うことで、生活の質を維持しながら、治療を続けることができるのです。

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